神戸ファッション美術館1階展示室にて、弊社、代表取締役会長・伊豆藏明彦の「いのちのいろどり」展がはじまりました。
開催にむけて、ご理解、ご協力、ご尽力を賜りました皆々様には、心より御礼申し上げます。
<会期> 平成20年10月17日(金)ー 平成21年1月13日(火)
<会期> 平成20年10月17日(金)ー 平成21年1月13日(火)
<主宰> 神戸ファッション美術館
<特別協力> 株式会社ひなや
<協力> 株式会社島精機・田中貴金属ジュエリー・NPO法人インターナショナル自然染織委員会・大阪樟蔭女子大学
<特別協力> 株式会社ひなや
<協力> 株式会社島精機・田中貴金属ジュエリー・NPO法人インターナショナル自然染織委員会・大阪樟蔭女子大学

<趣旨>
いかなる時も前だけを見て、次へ、さらにその次へと目まぐるしく移り変わっていく《ファッション=流行》は、機械による大量生産や合成染料、百貨店、既製服というものが成立しはじめた19世紀に端を発しました。日常生活における必要最低限の着衣という行為を越えて、まだ物理的には着られるものが意味的に着られなくなってしまう時代が始まったのです。
いかなる時も前だけを見て、次へ、さらにその次へと目まぐるしく移り変わっていく《ファッション=流行》は、機械による大量生産や合成染料、百貨店、既製服というものが成立しはじめた19世紀に端を発しました。日常生活における必要最低限の着衣という行為を越えて、まだ物理的には着られるものが意味的に着られなくなってしまう時代が始まったのです。
そして、それが行き着いた一つの状況として、昨今、莫大な量の衣料品がゴミとして捨てられている現実があります。21世紀に入って、社会の様々な局面で新たな方向転換を余儀なくされ、サスティナビリティ(持続可能性)が大きな社会課題として持ち上がっている現代、19世紀型のファッション・システムについても再考の時期に来ているように思われます。衣服と人のつき合い方を、もう一度根本から見つめ直す必要性があるのではないでしょうか。それは、「つくる」「うる」「かう」「きる」という、衣服をめぐるあらゆる側面で、考えていかなければならないでしょう。
そのような再考のひとつの機会として、神戸ファッション美術館で特別展「いのちのいろどり 自然染織作家 伊豆藏明彦の仕事」を開催する運びとなりました。
自然染織家の伊豆藏明彦は、1942年に京都の西陣に生を受けました。同志社大学経済学部を卒業後に初めて織物の世界と向き合ったことで、「織物は何のためにつくられたのか」という根本的な疑問に出会い、そこから自ら研究所を設立して、述べ1000人以上のスタッフとともに25年間にわたり、組む・編む・織る・絡めるといった技法や製糸・紡糸・積糸といった糸づくりの技法、さらには自然の染色技法まで、歴史的な研究を重ねました。現在は、作家活動のみならず、株式会社ひなやをはじめとした会社、ブランドの代表を務めています。探求社であり、思索者であり、作家であり、経営者でもあるのです。
伊豆藏明彦が実践している考え方の一つに"テキスタイルゼロ"があります。それは、紡糸、染色、織り、裁断、縫製の工程において、極力"あまり"を出さない、廃棄物を出さないというものです。すべてを自然からもらったいのちとして、あますことなく使い切るということです。この日本的な実践は、日々刻々と危機を増している地球へのいたわりへとつながっており、その姿勢は今海外からも注目を集めつつあります。
日本がそれまでの服飾文化を捨て、それとともにあった身体文化や生活感覚を捨てて、洋服を着るようになってからおよそ140年経ちます。服装の自由を誰もが謳歌できるようになった現代だからこそ、今回の『いのちのいろどり』展が、自然と人間と衣服の関係性をいま一度考え直してみる機会となればと、切望しています。



